ドミニオンへの旅路

ボードゲーム『DOMINION』の初心者を脱するための記事を書いていこうと思います

【基本】銀貨から始めよう

f:id:dominion-blog:20210915144052p:plain

購入フェイズの出力を上げる

ドミニオンの基本的なルールとして、最初のデッキは10枚。 内訳は1枚1勝利点となる屋敷が3枚と、購入フェイズにおいて1枚で1金の出力を出す銅貨が7枚。まずはそこから5枚を引いてターンを開始する*1
銀貨の購入コストは3金なので、どのゲームでも1ターン目ないし、2ターン目に必ず購入できることが保証されているカードです。

f:id:dominion-blog:20210915153748p:plain

基本的に毎ターン手札は5枚と考えて、属州を買うためには金貨が必要と考えるのが普通でしょう。別に銀貨が4枚あれば買えなくもないですが、この銀貨は"最大出力"という可能性を3・4ターン目という早い時点で広げてくれます。例えるなら、強力な魔法を唱える最に必要な最大MPが足りない状況から引き上げてくれます。時には『MPが足りない!』という現象の回避にも繋がったりします。

f:id:dominion-blog:20210915162130p:plain
最大出力は3ターン目で7金。

f:id:dominion-blog:20210915162246p:plain
MP切れは毎回起こりうる。

銀貨や金貨は常に用意されるカードです。そして、サプライに2金のアクションカードがない時のMP切れ事故は、パスをするしかないというリスクを銀貨は低減してくれるカードだったりします。

銀・銀から始めるドミニオン

まず1・2ターン目で合計2枚の銀貨を購入します。そして、捨て札にある購入した銀貨2枚を含む全てのカードがシャッフルされてから作り直されたデッキから5枚を引きます。もし、この時に6金以上の出力があれば金貨を買ったり「職人」を買うことができます。5金しかなければ「魔女」も良いでしょう。

ここでは職人に注視します。職人は5金以下のカードが何でも手札に加えられる上に、山札の1番上に置くことができるため、アクション権がなくても次のターンにそのアクションカードを送ることで、アクションが無駄になりません。

f:id:dominion-blog:20210915171057p:plain
強力なカード。

魔女をプレイしても職人が入手できるとは限りませんが、職人があれば魔女は手に入り、かつ即使用も可能ではあるので、職人は5金以下のカードの全ての上位互換とも言えます。

f:id:dominion-blog:20210915195433p:plain
職人はプレイするだけで勝利点3点相当のカード

また、銀・銀の購入から入ったにも関わらず、あなたは屋敷3枚・銅貨2枚の手札を引いてしまいました。いわゆる事故かもしれません。ですが、幸いにもサプライには「堀」がありました。

f:id:dominion-blog:20210915171911p:plain
手札が2枚増えるように見えますが、このカードを消費しているため増える手札は1枚です。

堀は単なる2ドローですが、その2ドローがあれば5ターン目には属州が手に入る可能性がありますね*2。「王子」がサプライにあれば問題ないでしょう。 f:id:dominion-blog:20210915173003p:plain

あくまでも、それらは可能性の話にしか過ぎませんが銀・銀で入ることは、可能性を広げつつ、アクションカードから入らないことでその後のアクションカードの購入時に融通が利くようになります。アクションカードをプレイして、アクションカードを手札に引いてしまった時にアクション権が残っていなければ、それは購入したアクションの無駄遣いであり、過去のターンを無駄にしてしまう実質パスと同様のことに繋がってしまうのです。

最初のうちにあれやこれやといったカードを覚えるよりも、まずは毎回使う可能性の高い銀貨への理解を高めることは、ドミニオンというゲームをシンプルに考えられるかと思います。

銀貨をリスクとするかどうか。

サプライには「民兵」がありました。もし、このカードを毎ターン相手に使われたとします。そうなると、あなたの手札は常に3枚であるため、金貨がなければ属州を買うことはまずできません。おそらく、あなたも相手と同じように、民兵・銀という購入からゲームを初めているでしょう。

f:id:dominion-blog:20210915174357p:plain
最大の敵

サプライに「書庫」があれば民兵への対応は簡単です。このカードは民兵に対するアンチカードであり、民兵を購入したプレイヤーにとっては非常に厄介なカードです。何せ、手札の屋敷を捨てた上で7枚までカードを引けるのですから。7枚の手札なら、銀貨1枚と銅貨6枚で属州ですね。おそらく、その場合は民兵・銀よりも銀・銀と購入した方が、最終的に属州を買い続けられる可能性は高いでしょう。

また、書庫は5金のカードなので、最初に銀・銀と入っていれば購入できる可能性は非常に高まります。しかし、サプライには必ずしも書庫があるとは限りません。ですが、基本セットでプレイするだけであれば最悪でも「市場」はあるかもしれません。市場も書庫と同様に5金ですから、銀貨はデッキの回転に不必要と思うプレイヤーには邪魔と感じるかもしれませんが、デッキを構築"し続けていく"ためには最低必要なカードと言えるでしょう。

時には本当に「結局、金貨がないと無理」と考えるかもしれません。ですが、そういった場合はあなたも民兵を購入しているハズでしょう。6金が出ずに相手より先に金貨が購入できなかったとはいえ、あなたが相手の金貨購入を妨げている可能性も否定できません。3・4ターン目で5・6金の手札を潰されたとしても、ゲームとしてはまだ序盤です。ここであえて銀貨購入をすることで、5・6ターン目で銀貨2枚が揃う確率が飛躍的に高まります。この6ターン目まではどんなゲームであれ粘ってみることを推奨いたします。

この、3・4ターン目に4金だからといって2・3枚目の民兵を買い続けた場合にゲームはあなたにとってつまらないものになる可能性が高まります。それを回避する上でも、3枚目・4枚目の銀貨を購入し「ドミニオンは時に耐え続けるゲーム」もあるということを理解しましょう。

f:id:dominion-blog:20210915181107p:plain
4金出た時に民兵ばかりを優先した場合のリスク(相手は民兵を打ちます)。

もし、あなたが3枚目・4枚目の銀貨を買っている時、サプライに鍛冶屋があった場合はどうでしょうか? その場合は金貨は不要かもしれません。堀であれば手札5枚からの開始は保証されていますから「金貨の購入が必要か?」と考える必要があります。

銀貨をたくさん買っている場合、金貨を購入すること自体が無駄になっているシーンはドミニオンでは多々あったりします。今後出て来るであろう拡張されたカードであれば、山札から5枚引いたり、山札3枚の内容を見てから更にそれを引くか、その下の3枚を引くという選択ができる強力なカードが出てきます。実のところ、金貨はそんなに必要なくて、銀貨で間に合うゲームというのも少なくありません。

f:id:dominion-blog:20210915185950p:plain
銀貨があるかどうかで強さは変わる

沈んだ時は?

これは仕方がないことです。
銀・銀スタートをしなくても、購入したアクションカード2枚が沈むケースもよくあります。時には3連続でそれが起こる場合すらあるのです。

ドミニオンというゲームでは、どうしようもなく負ける運ゲーというのも多々あります。なので、どんな方であれば必ず勝ち続けるというのは無理なのです。ドミニオンはある程度の勝利を続けることは可能ですが、むしろ負けを必ず回避できるということはありません。【このゲームをやり続ければ必ず負ける】ということを踏まえた上で、サプライの反省をすると良いでしょう。そして、それが運かどうなのかで結論をつけると良いでしょう。運なら仕方ないですしね。

時には、これは『私が強過ぎるからのハンデだな』という軽口を叩ける程度に、時には艦これのようにチャレンジをし続けることでやがて勝利をもぎ取るゲームだと人によってはそう捉えても良いかもしれません。

まずはデッキ構築を楽しめる、それを続けられるプレイを続けるのが良いかもしれません。勝利にこだわり続けることは否定しませんし、むしろそれは推奨します。ドミニオンへの旅路はまだ始まったばかりであり、これを単なるたくさんある中での単なる1つのゲームとして捉えるか、いや、これはもっと多くの方が興じるべきゲームであろうと考えるのも人それぞれです。沈んだら沈んだとして、それを踏まえて同人誌製作に昇華させても良いかもしれません。

f:id:dominion-blog:20210915191915p:plain
次回は上記のうち、いずれかのカードを取り上げます。

*1:※注意:正確にはターン終了時に5枚引く

*2:通常5ターン目に属州を買うのは弱い行為です